派遣パート時代の思い出としてオーナーの”ありがとう”の言葉が嬉しかった

辞めてしまってもう数年になりますが、何かあるたびに思い出すのが、そこでお仕事をしていた時のことです。

仕事と言っても、正社員などではなく派遣パートだったので、一部の人には「気楽な仕事じゃん!」と思われるかもしれませんが、そこは、従業員の殆どが家族といった何処にでもある普通の個人経営のお店でした。

体調不良で、それまで勤めていた会社を辞め「一年は遊ぼう!」と心に決めてしっかり一年間専業主婦をしていました。

「そろそろ何かしないと暇だなぁ~」と思っていた時に、たまたま新聞にその店の求人のチラシが入っていました。時給や時間など全て応相談。

おいおい!って感じの募集チラシだったんですが、一番デカデカと書かれていた文字が「しっかりしている方求む」。「しっかりしている」と自分で思ってる人って、本当にしっかりしてるのか?自己申告で良いのか?と思わず吹き出しそうになりました。

そう思いながら広告を眺めていると、この広告を出した人と喋ってみたいと思ったのです。くわえて、私はしっかりしていると判断されるのかどうかも試してみたい気になりました。この時点で、全くそこで働く気などない私がいます。そうです。単なる興味本位で求人に応募したんです。

開店してすぐは、お忙しいだろうと少し時間をずらして電話すると、店のオーナーが電話口に出てくれました。求人に応募した動機やら何やら色々聞かれたと思いますが、この時はオーナーと電話口で談笑した記憶しかありません。(笑)時間を改めて面接をと言われて伺うと、すぐさま採用になりました。

働き出してから聞いたんですが、「しっかりした人募集」で応募してくる人なんてどんな人なんだ?と、オーナー以外の人はみんな思っていたそうで、私が応募した理由を言うと大笑いされました。

仕事自体は、覚えるまでにかなり時間が掛かりましたし、思っていることを口に出せるようになるまでかなりかかりました。また忙しい時と暇な時のサガ極端だったこともあり、休日に呼び出しが掛かったこともあります。勿論、人間関係も色々ありました。

でも、私がここの仕事を続けられた理由は、オーナーの「ありがとう!」という言葉だったと今でも思っています。

暇なときはもちろん、忙しい時でも私が帰ろうとすると、店中に響き渡るような大きな声で「ありがとう!」と叫んでくれるんです。忙しそうにしてるから・・・とこちらがこそこそお辞儀だけで帰ろうとしていても、ニコっと笑っていってくれます。

働いた対価としてお給料を貰っているんだから、雇い主が「有難う」というのはどうなんだろう?最初は思ったんですが、どんなに忙しくても、ミスをして凹んでても、従業員と気まずくなったりしてても、オーナーのこの「ありがとう!」の一言で、「今日は役に立ったんだ」「お給料をもらっても良いんだ」と自分を認めてやれた気がします。

この言葉がどれほどの救いになっていたかは、止めてから気づきました。今はもう誰も私のすることに対して、「ありがとう」とは言ってくれません。

たかが「ありがとう」。されど「ありがとう」です。

※参考:派遣社員とアルバイトや契約社員、正社員との違いは?

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